友だちと映画
何やらまたニヤニヤしています。
ともだちと二人で映画を見に行くなんて生まれて初めてのことです。
気の合う友達…なのかどうか…穏やかな子なのでしょう~友達と呼べる子がいるだけで母としてはとてもうれしい。
見たい映画があった。
O君もその映画に興味があった。
「じゃ、一緒に見に行ったら?」
なんて軽く言ってみたのです。
ま~断られても、本人が誘う勇気が出なくても、それは自然に流れれば~
なんて思っていました。
と、誘ったらしい!
OKくれたらしい!
よかったやん!
で、今日出かけるそうです。
バス、ちゃんと乗れる?
お金持ってる?
映画のチケット買い方知ってる?
学生証持った?
…
どうか帰ってからもニヤニヤしていますように。
hikariの高校受験 Ⅲ
結果は不合格でした。
併願で受験していたY高校に決まりました。
hikariはどう思っていたのか、発表の掲示板を何度も見直してなかなか帰ろうとしませんでした。
「もう、いいやん。」
帰りかけて、校門を出たところで教頭先生に会いました。
合格発表の確認をされに来られたようでした。
違う場面でよく話をする間柄だった教頭先生に
「hikari君は私立がいいと思うで。
受験したかったやろうから、受けさしてやってそれでよかった。
高校入ってからはきっとY高校でよかった、って思うはず。」
と励まされました。
信頼できる先生の言葉に胸のつかえも取れ、hikariと帰路につきました。
無理させたくない。
今のままで穏やかに高校生としてスタートしてほしい。
普通の親として同級生が喜びの涙で潤ませているのを横目にしながら悔しい思いは否定しませんが
「終わったんだ…」
hikariの高校受験は終わったんだ、って。
何度も何度も自問自答して"後悔”だけはしたくなかったから、
今もう一度自問してみても答えは「後悔はない」
に変わりはありません。
今日もhikariは1年間があっという間に過ぎて行ったことを穏やかに振り返りながら
残り少ない1年生の授業を受けているでしょう。
hikariの高校受験 Ⅱ
hikariの望んだ高校は県内でも上位の進学校。
人気も倍率も高く難関校(Ⅹ高とします)といわれるところでした。
「ぼくは勉強ができるからⅩ高に行く。」
そんなふうに当たり前のようにhikariの中では公式が出来上がっていたのでしょうか?
誰もが憧れるようなⅩ高目指してただひたすらに勉強していました。
その高校は確かに県内でも皆が羨望するきれいで優秀な高校です。
定員は1学年400人越え。
今通う中学校の規模に比べたら3倍以上です。
しかも同じくらいのレベルの生徒が集まってくるわけで。
今までのように「勉強ができる」自分とは全く違う価値観を持たなくてはならなくなるでしょう。
またもっと遠くへ離れていく…青信号のスクランブル交差点の真ん中で、行きかう猛スピードの人の中にぽつんと立つhikariの姿を想像してしまいました。
私立という選択もありました。
規模的には変わらずとも特進コースというより小さな集団の中で私立ならではの細かいサポートを期待するのです。
一番大切なhikariの思い。
やはり…ずっと憧れていたⅩ高への思いを断ち切ることはできませんでした。
ただ…その私立という選択。
Y高についてもhikariは納得していました。
しかし、Ⅹ校に挑戦することがhiakriにとって受験勉強の意味そのものだったようです。
母としてはいろんなことを口に出したかったですが、hikariの気持ちを思うと"挑戦”を応援するしかありませんでした。
くしくも…今日は県立高校の選抜試験日です。
1年前の今日、何百人の生徒に紛れ校舎に吸い込まれていくhikariの後姿を見送った後、私は100枚の10円玉を握りしめて受験校近くの氏神さんへ向かいました。



